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89mytakta

これから『shuku-sai』を観察される皆様へ




蝉が朝から元気にミンミン鳴いています。命を使い果たすみたいに。


ご機嫌よう。九州から白米炊けた。ジュン・チャンです。

こちらはすっかり盛夏の匂いです。


さて、間もなく『shuku-sai』が本番を迎えます。

僕の観察日誌もこれが最後になるでしょう。

思いつきの役割を容認してくれた中野さんに感謝します。

動画を観るだけとはいえ、なかなか時間を割く結果にはなりましたが、僕も新しい試みができて楽しかったです。

自由に遊ばせてくれてありがとうございました。


さて、これまでの稽古、通しを観てきた感想をツラツラ述べていきましょうか。


刺腹さんの場面がどれも好きです。

特に、観ていただくと「なるほどこれか」と思われるだろう、「かあちゃん過去未来」のところがいっとう良い。実はこの場面がとても大切な屋台骨になっていると思いながら、毎回観ていました。


僕は橋詰さん演じる役に自分を重ねつつ、小島さんと杉山さんの役を見て、「僕も人を好きになってみたかったな」と思わされてきました。とうの昔に置き去りにしてきた、若い頃の自分の葛藤がまざまざと思い出されました。

後半でのアンディさん、川勾さん2人のやり取りが、回を重ねるごとにブラッシュアップされていき、直近の通し稽古でははっと息を飲みました。

人は何かに縋りたくなるけれど、本当に縋れるものは希少です。

逆に、自分が誰かを救うだなんてこともできません。

どうやったって、僕らは生まれてから死ぬまでひとりです。

自分なんかが生きていていいのか不安になるなかでも、なんとか生きていくんですね、きっと。


そして、最後の杏奈さんに勇気づけられ、なんとか生きていけるような気持ちになりました。


『shuku-sai』が今までの石榴と違うのは、それでも前に進んでいく、一筋の光があることだと思います。

ジブリ版の「カントリーロード」の歌が近いのでしょうか。


はたまた、フラカンの「深夜高速」か。



皆さんは劇場で何を思うのでしょうか。



皆さまの観察所見をお聞きしたいので、ぜひ以下よりご予約下さい。



この5年間、どうしようもなく生きてきた人達が、淡々ともがき、生きていく様を、どうか見届けて下さい。

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