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中野 雄斗

『shuku-sai』ありがとうございました/セットリストの話/イメージソングの話

中野です。 すっかりご挨拶遅くなってしまいましたが、『shuku-sai』いまのところは無事に終演しました。

気に掛けてくださった方々、新宿シアター・ミラクルさまはじめお力貸してくださった方々、もれなく素敵なキャスト・スタッフの皆様、ご来場くださったみなさま、

そしてそれ以外すべてのあなたへ。

ありがとうございました。 少なくとも中野はとっても愉しかったですし、いま、ここでやりたいことの総てをつぎ込んで、やらせてもらえてよかったと思っています。ほんとうにありがとうございました。


*関係者やご来場くださったお客様のなかで、8/8(日)いっぱいまでに発熱や体調不良などを感じた方は、お気軽に劇団までご連絡ください。

なにもないことがいちばんですが、ここまで流行してしまうとそうも言っていられないと思いますし、せめて事態を最小限に抑えられれば、と考えております。 すみませんがいましばらく、気にかけていただければ幸いです。


『shuku-sai』の話をしようとするといくらでもできてしまいそうなので、

今回は音楽にまつわる話を2つほどしようかと思います。

よろしければご覧くださいませ。



◎『shuku-sai』セットリスト

①槇原敬之「SPY 」

②スガシカオ「午後のパレード」

③ホフディラン「スマイル」

④天野月子「月」

⑤玉置浩二「田園」

⑥Paul Mauriat「L'amour est bleu」

⑦米津玄師「サンタマリア」

⑧フジファブリック「若者のすべて」

⑨KANA-BOON 「盛者必衰の理、お断り」

(終演BGM)FLIPPER'S GUITAR「恋とマシンガン」

 (劇中での使用順)


選曲テーマは「ベストアルバム」および「B面アルバム」。

中野は自分なりの理屈をつけて曲数などを決めるきらいがあるのですが、本編での使用曲が9曲なのは登場人物の人数に合わせています(台本をお読みくださった方は察しがつくかもしれませんが、本編に登場予定だったかもしれないひとがもう1人いたのです)

登場人物ごとのテーマソングを1曲ずつ入れてやる、くらいの気持ちでいたのですが、さすがにそこまで織り込めるほどの作劇能力はなかった……

ので、上記の縛りに加え、過去の(石榴~。)公演で使用した楽曲や、使用したことのあるアーティストのちがう曲から採用しています。

以下、ざっくりと選曲理由など。


①槇原敬之「SPY 」

この曲がかかっているシーンは、そういうことです。このシーン創ってみて思ったのは、「職業ドラマ難しい」ということでした。勉強し直します。

槇原さんの曲は2016年の本公演『独演会』にて「冬がはじまるよ」を使用してました。

今回はそういうシーンに掛かってて違和感すくなそうな曲、ということで。


②スガシカオ「午後のパレード」

楽し気だけどどこかメランコリックな曲調がぴったりなんじゃないか、と思って。「夏はまだ終わらない」し。

スガさんは今回初使用です。好きな曲ちらほらあるので、機会があれば今後もお世話になりたい。


③ホフディラン「スマイル」

この曲はとても暴力的なうただと思っているのですが、そういう暴力性と、昨年あたりからCMに起用されたりしてて(カヴァーだけど)タイムリーなのもあるな、と思って。

この曲がかかるシーンの稽古が進むにつれて、歌われるほうも歌うほうも傷ついてゆくようになり、思っていたより複雑な感情が渦巻くシーンになりました。ホフディランも初使用ですね。


④天野月子「月」

天野さんの曲は2013年の『hotcake(s), no count more sand made』にて、「菩提樹」(のイントロ)を使用しました。天野さんいい曲いっぱいあるので聴いて……そして奈落に落ちて……

今回は喫茶店のBGMとしてかかっていてもよさそうなおとなしめの曲、かつ別れの予感のあるようなもの、ということでチョイス。


⑤玉置浩二「田園」

2014年の『距離感を見誤る'14』にて使用。

ひとがつらいめにあっているときに聴いてほしい曲。ただし爆音で聞かせるようなものではない。


⑥Paul Mauriat「L'amour est bleu」

「恋はみずいろ」という邦題でピンとくる方もいらっしゃるでしょうか。

地元の、夏季の朝7時の時報がこれでした。山間の地だったのですが朝は涼しく(日中は地獄)、夏の朝のさわやかなイメージとともにずっと憶えているし、これからも心の中にある曲だと思う。たぶん(石榴~。)では2、3回使っていると思います。すきなので。


⑦米津玄師「サンタマリア」

米津さんの曲は、これまた2016年の『独演会』にて「アイネクライネ」を使用しまして、

そのときにこの曲とどっちを使うか迷った記憶があります。

「サンタマリア」の歌詞、聴くほどに劇中のシーンや舞台との親和性が高いんじゃないか、と思っています。


⑧フジファブリック「若者のすべて」

2019年『ちゅうかんこうさ』の舞台転換で使用しました。夏の終わりを感じさせるのと、

この曲がかかりながら花火上がったらヤバい(良くも悪くも)のでは、と思ってチョイス。


⑨KANA-BOON 「盛者必衰の理、お断り」

2014年の『距離感を見誤る♯』(先述の『~'14』とは別の公演)にて使用。その際には音源を無限ループさせて延々躍り続ける、というのをやりました。

最後の最期にこの曲を使うこと、(石榴~。)を長いこと知っている方ほど思うところがあってくれたようで、うれしい。


(終演BGM)FLIPPER'S GUITAR「恋とマシンガン」

公開ゲネプロの終演挨拶のときは無音だったのですが「さすがに(場内の空気が)ヤバいでしょ」と座組から指摘され、慌てて選曲。

キャッチ―だし、タイムリーだからいいんじゃなかったのでしょうか。


ざっとですが、こんな感じでした。よかったら聴いてみてください。それぞれ素敵な楽曲なので。




◎勝手なイメージソング

中野の独断と偏見で選曲した、登場人物それぞれのイメージソングというのがありました。

トトカルチョ形式で公開し、回答を募ったりしましたが最多の正解は出演者・杉山さんの4/8でした(7/29時点)。

中野が最近よく聴いてて、YouTubeに公式で動画が上がっているものからセレクトしたので、ちょっと無理くりなところがあります。あと各人物に対する解釈が異なっている可能性が高いので、そこはご容赦ください……

以下、中野の見解です。

① 星野源 「Friend Ship」  →セトウ

https://youtu.be/VyQjlLky_cY これ「アンドウ」と回答する方がほとんどだったのですが、

別れの主体からの目線なのと、サビの「わからないまま」にセトウのイメージを重ねていました。セトウのイメージソングというより、セトウに聴いてみてほしい。


② Tempalay「どうしよう」 →イワクラ

この曲、座組のとある方に教えていただいてからしばらくリピートしていたのですが、

私の思うイワクラのイメージに合っているんじゃないか、と思ってセレクト。

しゅわしゅわ夢の真っ最中。


③ SOUL'd OUT「ALIVE」 →シマムラ

SOUL'd OUTは2年前くらいから掘り始めているのですが、「なにか落ち込むようなことがあったけどそれでも進んでいく」という曲の世界観とマッチしてるんじゃないか、と思って。


④ tofubeats「WHAT YOU GOT」 →オシミ

オシミが劇中で「与える人」という役割をもっているな、というところからのチョイス。

能天気に聞こえる曲調なのは、じっさい(自身のことについて)あまり顧みていない、からかもしれない。


⑤ Vaundy「不可幸力」 →アンドウ

これ同人ポイント(?)高いと思います。アンドウのこと、というよりアンドウの眼から俯瞰して視える世界、のイメージ。

寂しい奴か?


⑥ BIM「吐露ノート」 →ネヅ

これは座組のある方から、「この曲ネヅっぽくないですか?」と教えていただいた曲。

ほかにネヅっぽい曲を選びきれなかったのと、その方の感性に乗っかる形でセレクト。


⑦ あいみょん「愛を伝えたいだとか」 →ヌマタ

これは正答率高めでした。わりと聴いた通りなのでは……?


⑧ Creepy Nuts「かつて天才だった俺たちへ」 →ハリモト

ハリモトは、じつは作中でもっとも成長している人物なのではないか、という気がしています。いろいろ挫折するようなことがあったかもしれないけど、それでも自分を鼓舞して進んでいってほしい。ちょっとだけ演者のイメージも重ねています。


超ざっくりですがこんな感じでした。異論反論はあるかと思いますので、個人的にご連絡ください…… かなり長くなってしまったので、このへんで。おやすみなさい。

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